腱鞘炎とステロイド注射
腱鞘炎を発症…それによってあまりにも痛みが激しい場合(主に急性)、治療法の1つにステロイド注射の選択肢が挙げられます。
(ステロイド注射=副腎皮質ホルモン剤)
ステロイド注射をした場合、上手く薬が入れば1回の注射で治療終了となります。
ここで「上手く」という表現を使いましたが、実は腱鞘炎の場合、ステロイド注射をピンポイントでしなければなりません。
つまり炎症で痛みを感じる部分…腫れている腱鞘と腱の間にステロイド剤を注入しなければ、効果が見られないということになるからです。
もちろんステロイド注射がきちんと患部に入れば、劇的に痛みは改善されます。
仮にステロイド注射で効果が出ないようであれば、2~3週間の間隔をあけて、もう一度ステロイド注射をします。
またステロイド注射によってまったく痛みを感じなくなったとして、以前と同じように手や手首を酷使してしまうと…結果的に、痛みがぶり返すことになります。
何故なら、ステロイド注射はあくまでも炎症を和らげる…補助的な治療法であるからです。
このようにステロイド注射は、劇的に痛みを緩和させる効果を持っています。
しかし、後遺症(副作用)があることも忘れてはいけません。
ここからは、ステロイド注射による腱鞘炎の後遺症(副作用)について触れてみたいと思います。
ステロイド注射は、タンパク質を分解する性質を持っています。
実は、タンパク質が分解すると腱が弱くなると言われているのです。
例えば、今まで手首や指を酷使していても腱鞘炎を発症することはなかったものが、少し酷使するだけで腱鞘炎を発症する(再発)可能性も出てきます。
また上記で触れましたが、ステロイド注射を打つ場所が少しでもずれると(ピンポイント)、効果がでない代わりに…タンパク質を分解するという、大きな副作用しか残らないことになります。
ではそうしたステロイド注射の後遺症(副作用)を最小限にするには、どうすればいいのでしょうか。
それは、ステロイド注射に関して専門知識を持った医師を選ぶことだと思います。
何故ならステロイド注射は正しい使い方さえすれば後遺症(副作用)も少なく、腱鞘炎に強い効果を発揮するからです。
ちなみにステロイド注射をする際、かなりの痛さを伴う事も知識として覚えておいてください。
(※炎症を発症した部分に、無理やりステロイド剤を注入するわけですから…。)